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週間相場分析2013年09月02日号


シリア情勢悪化やドル安・ユーロ高がサポート

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8/30 15:30現在

海外情勢

 インド宝石・宝飾品輸出促進委員会によると、同国政府は金取引業者に対し輸出代金を受け取ったことを証明する書類の提出を求めることを検討しているという。金の輸入増大により経常赤字が拡大していることから、同国中銀は前月、輸入業者に金輸入の20%を輸出に振り向けることを義務付けたが、同会幹部によると『伝票や請求書ではなく、実際の輸出代金の払い込み証明書の提出が義務付けられれば、金輸入のペースが鈍って、供給がひっ迫する可能性がある』という。

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋の買い越しは20日時点で6万396枚、前週比6470枚増。取組高は20日時点、28日時点ともに38万枚台。東京市場の取組高は10万枚台。カテゴリー別(22日⇒29日)では、当業者は売り玉4100枚減に対し買い玉900枚増、非当業者は売り玉4900枚増に対し買い玉ほぼ変わらず。

総合分析

 ニューヨーク金、東京金ともに日足チャートは二段上げの線型。相対力指数が70ポイントの高値警戒ラインに達したことで、目先的には調整安の可能性が高いが、シリア情勢悪化とそれに伴う原油価格堅調、ドル安・ユーロ高、米株価軟化、金ETFの保有残高増加などのサポート材料がある以上は、調整安からそのまま崩れることは考えにくい。米経済指標の悪化で景気回復期待に陰りが見え始めており、米量的緩和策の早期縮小が先送りとなれば、金にはプラスに作用する公算。

白金

目先は高値警戒で修正安も

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8/30 15:30現在

海外情勢

 英国自動車工業会によると英国の7月の自動車生産台数は12万8873台で、前年同月比7%増と、2ヵ月連続で前年実績を上回った。一方、鉱山労働者全国組合によると、南アフリカ共和国では賃金交渉の物別れを受け、約7万2000人の自動車関連産業の労働者が9月2日にストを決行、自動車メーカーと建設会社、航空会社の労働者が既にスト入りしており、金鉱山でも同様の動きが起きる恐れもあって、ストに参加する労働者は最大33万5000人に達する可能性がある。

内部要因

 ニューヨーク白金市場におけるファンド筋の買い越しは20日時点で3万5946枚、前週比2271枚増。取組高は20日時点6万5000枚台、28日時点6万6000枚台。東京市場の取組高は4万7000枚台。カテゴリー別(22日⇒29日)では、当業者は売り玉1900枚減に対し買い玉1400枚減、非当業者は売り玉1000枚減に対し買い玉1500枚減。

総合分析

 南アでは鉱山会社だけではなく、自動車業界、建設業界など幅広い業種に賃上げ要求ストが拡大、これでは同国の白金供給減少懸念はますます強まる一方。ここ最近の冴えない米経済指標、米株価の軟調で白金需要増加観測は多少翳ってはいるものの、供給不安がある限りは内外の白金価格の基調が軟化する可能性は低いといえそう。短期的には東京白金、ニューヨーク白金ともに相対力指数が70ポイントに達したことから、高値警戒で修正安場面継続も。

原油

上下波乱の様相を呈す

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8/30 15:30現在

海外情勢

 米国がシリア政府軍拠点をミサイル攻撃する用意があることを明らかにしたが、英国がシリア攻撃のトーンをダウンさせたことから緊張感が薄れた。それでも中東全域に混乱が波及して原油供給懸念が強くなる恐れは拭えない。ニューヨーク原油期近は110ドル台へ上昇し、2年4カ月ぶりの高値まで噴き上げた。米国内の原油集散地在庫が連続減少し、米国内の石油需要が増加していることも買い材料となった。

内部要因

 東京原油先物市場の非当業者の売買バランスは29日現在、3874枚の売りに対し8578枚の買い、差し引き4704枚の買い越しと強気方針を堅持している。更に海外原油価格上昇を見越して買い進む向きが目立つ。押目で買い増しするケースが多く、非当業者の強気買い不変の姿勢が認められる。

総合分析

 ニューヨーク原油に連動し、東京原油は強気勢力がリードする展開を継続する公算が大きい。ただ、仮に米軍がシリアを攻撃しても、それが短期に終わると、一時的に急騰しても地上戦へエスカレートする可能性が低いとの見方が多く、市場参加者の冷静な反応が続いており、急騰したあとは再び調整安場面となる可能性が高い。ただ、米国の軍事介入が実施された時点で、改めて材料として評価されることになりそうだ。上下波乱の様相を示している。

大豆

9月に入ると降霜リスクを意識

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8/30 15:30現在

海外市場

 シカゴ大豆11月限は8月27日に14.0950ドルまで上昇、同限月としては11ヵ月ぶりの高値をつけた。その背景は主産地である米中西部が7月から8月初旬にかけて大豆の生育に適した天候が続いてきたものの、中旬以降は高温干ばつに見舞われて、作柄不安が出てきたからだ。米農務省が発表した8月25日時点での全米18州の作柄状況における優と良の合計は58%で、8月11日の64%から6%後退。これを映すかのように、民間調査会社ランワースは2013年の米国大豆の生産見通しを31億4000万bus(単収40.8bus)とし、米農務省8月予想32億5500万bus(同42.6bus)を下回った。プロファーマーのクロップツアーでもサヤ数が前年比で減少しているとの報告があり、豊作ムードが後退している。仮に、高温乾燥パターンが解消しても9月に入るとカナダから寒気団が南下し、降霜懸念が高まってくる。今年は例年に比べて大豆の生育が遅れているため、霜害に遭うリスクは高く、天候不安を織り込む動きが当面続こう。ファンドの買いも入っており、当面は強含みの展開を予想したい。

国内市場

 東京一般大豆期先は8月8日の4万9130円から27日には5万3990円と4860円の上昇を演じた。この背景はシカゴ大豆が高温乾燥を手掛かりに上昇したため。シカゴ大豆は9月に入ると降霜を意識した展開が予想されるだけに、目先は売りにくい。

ゴム

280円が上値として意識される

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8/30 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり110~300トン台。週末現在、原料は76.06バーツ、オファーは9月積268.00セント(円換算約273.60円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は8月10日現在、前旬比899トン減の7571トン。入庫量1085トンに対し出庫量は1984トン。
【納会】当限8月限は26日に納会を迎え、受け渡し枚数126枚。納会値段263.0円(4.5円高)

展開予想

 東京ゴム市場は270円台で推移。週初、シリア情勢の緊迫化を背景に原油・金が大暴騰。ゴムもこれに連れられ、直近高値279.6円をマーク。しかしその後は、東京ゴムの280.0円、上海ゴムの21000元トライ失敗による失望売りにより、徐々に値が削られていった。瞬間的に270.0円を割り込む場面も見られたが、週末現在は270円台前半で推移している。
 罫線では280.0円に届かず、その後も陰線が続いたため形は悪い。270円台をキープできるかどうか。上海ゴムも同じく、20000元の攻防に着目したい。海外情勢で揺れ動くドル/円は、98円を挟んで荒い展開となっている。
 鞘は週初に納会を終え、限月間2円強の順鞘で落ち着いてきている。相場が暴落して先限が積極的に売り込まれるような状況にならなければ、この順鞘は維持されることが予想され、さらに拡大していく余地もまだ残されているだろう。

為替

シリア情勢を巡り売買が交錯

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8/30 15:30現在

海外情勢

 米英両国のシリアへの軍事介入の可能性が後退したものの、米国が軍事行動を取る用意があることを明らかにしていることで緊張感が維持されており、先が読めない状態が続いている。このため、気迷いムードが広がって、方向性が定まらない。波乱含みのなかで円・ドル市場は1ドル=98円台で様子を窺う状況を示している。

国内情勢

 1ドル=97~98円の小幅な動き。米国などによる軍事介入の可能性が消えないシリア情勢を見て、リスクオフで安全通貨としての円買いが入ったが、同時に米国が中東地域の覇権を維持する意向と見てドルを買う動きも認められ、その後、英米のシリア攻撃の可能性後退で米株価が上昇して、ドル堅調場面も。市場は再び冷静さを取り戻し、事態の成り行きを見守る動きとなった。

総合分析

 国内の大手証券や銀行筋は米国がシリア攻撃に踏み切っても、混乱が続くのは短期間と見ている。英米仏に対するロシアと中国の対応次第でシリア情勢への反応も変化するので、円が上昇するか下降するかの判断は難しそうだ。大手シンクタンク幹部は、『国際緊張の高まりはドル買いを誘うはずだが、それも明確に出ているとはいえない。本当に心配なら、日米とも株価が反発するのはおかしい』とし、その理由を、『中東全域に混乱が波及する最悪なシナリオは回避されるとの見方が多いためだ』と推測。目先、強弱方針を決めにくい。


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