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週間相場分析2012年08月20日号

ポールソン氏が約3年ぶりに金ETF購入

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8/17 15:30現在

海外情勢

 SEC(米証券取引委員会)への届け出から、米著名投資家のジョン・ポールソン氏、ジョージ・ソロス氏ともに、今年第2四半期(4~6月期)に世界最大の金ETF"SPDR Gold Shares"の保有高を増やしたことが判明。具体的に、6月30日時点の保有高は、ポールソン社が対前期(3月末時点)比で26%増、ソロス・ファンド・マネジメントは対前期比で2倍以上の増加となった。なお、ポールソン氏の保有高増加は2009年第1四半期以来、約3年ぶり。  

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋のネット買い玉は7日時点で14万6418枚、前週比9594枚減。取組高は7日時点、14日時点ともに38万枚台。東京市場の取組高は13万枚台。カテゴリー別(9日⇒15日)では、当業者は売り玉1800枚増・買い玉1700枚増、非当業者は売り玉500枚減・買い玉400枚減。       

総合分析

 ニューヨーク金、東京金ともに相変わらず商い閑散で"夏枯れ"の状態が続いている。しかし、日足チャートは内外ともに引き続き下値切り上げ型の線型を維持しており、基調の底固さがより強く感じられるようになってきた。そうしたなか、前述「海外情勢」で触れたポールソン氏の約3年ぶりの金ETF購入は、市場に対し、『金価格は今後上昇する公算が大きい』との期待感を高める要因になったといえる。加えて、金の先高期待の広がりは、金市場への資金再流入を促す公算も。           

白金

景気の動きを反映して先行き不安拭えず

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8/17 15:30現在

海外情勢

 中国自動車メーカーの業績が落ち、21社の中間決算は悪化した。上半期売上高は前年同期比4.9%減の322億4400万元(約4000億円)、純利益は同12.4%減の18億2800万元(229億円)と、前年のような勢いはない。中国の個人所得が増えたとはいえ、中間層の購買力が低下、不動産関連企業の倒産が相次ぐなど、景気減速の恐れがある。しかも、欧州向け輸出を主力とする製造業は業績の落ち込みが深刻である。インドネシアやタイは自動車販売台数が伸び続けているものの、インドの頭打ちなど世界自動車販売台数の伸び悩みは避けられまい。

内部要因

 東京市場は非当業者の買い越しが続いている。価格は横ばいのため、買い方が投げる場面に至っていないが、米景気回復への期待が削がれるとニューヨーク白金安となり、手仕舞い売り続出の急落場面となる恐れは拭えない。ニューヨーク白金のファンドネットロングは一定水準を維持しており、ファンド筋は、ここから急落すると考えていないようだ。欧州債務不安、米景気横ばいという弱材料は織り込みつつある。

総合分析

 

 カギを握るのは中国経済の動向だ。中国政府が大型公共事業を実施、この効果が現われると住宅や自動車関連の需要も回復するだろう。当面、大都市がナンバープレート発給制限を行い、自動車販売台数が鈍化しているので、暫く、ファンダメンタルズの弱さが相場の足を引っ張りそうだ。小幅弱含みの揉合い相場を継続すると見て良さそうだ。

原油

一転急落する恐れあり

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8/17 15:30現在

海外情勢

 原油高の理由は直近では米国内の原油在庫減少、石油需要の回復に加え、北海ブレント原油の9月供給量が大幅に減少する懸念、更には中東緊張の高まりといえる。米国内原油在庫は予想を上回る減少幅となったが、在庫水準はまだ22年ぶりの高水準が続いているため、圧迫感は否めない。北海ブレントの供給減少は設備老朽化が明らかで、補修には時間がかかり、新規油田開発の遅れは容易に取り戻せない。そしてシリア紛争が広がる恐れがあり、飛び火してシリア現政権を支持しているイランに対し、欧米が武力で抑えようとすれば、ホルムズ海峡封鎖の危険性は高まる。

内部要因

 ニューヨーク原油市場のファンドネットロングは20万枚強とファンド筋の買い気は旺盛だ。当面、米金融緩和策期待や中東緊張、北海原油の供給減少など強材料が揃っていることを反映し、市場心理は強気に傾いている。今後、東京原油先物市場でも買い気が根強いことから、当分の間、強気勢力がリードする相場展開を見込める。  

総合分析

 

 サウジアラビアがレバノンから国民の帰国を指示するなど中東では新たな緊張が高まっている。シリア紛争とこれに関わるイランのアサド支援など緊張感がたかまり、ペルシャ湾封鎖のリスクが高まっているとの見方もある。ただ、地政学的リスクが後退するとニューヨーク原油をサポートする力が弱くなる恐れがある。弱材料は米景気見通し不透明、欧州債務不安、中国経済減速懸念などあり、長期的な弱材料だけに、反落するとそのまま深押しする恐れがある。

コーン

高値で積み上げた買い玉整理を優先

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8/17 15:30現在

海外市場

 8月の米農務省の生産予想は、7月に続きサプライズな内容になった。2012年の米トウモロコシの単収は7月の146busを22.6bus下回る123.4busと予想され、生産量は107億7900万busと、2006年の105億3100万bus以来の低水準となった。この発表を受けて、シカゴトウモロコシ期近は10日、8.4375ドルまで上昇、史上最高値を塗り替えた。利食い売りに7.70ドル台まで下落、再び8ドルに接近する動きを見せたが、10日の高値が今年の天井になった公算が大きい。2012~13年度の在庫率は5.8%と歴史的な低水準にあることは確かだが、これまでファンドを中心に高値の買い玉が積み上がり、内部要因は明らかに買われ過ぎともなれば、何かのきっかけで、手仕舞い売りが出ると、これに呼応する格好で新規売りが誘われる場面があってもおかしくない状況にある。シカゴトウモロコシ市場における8月7日現在の大口投機家のネットロングは29万枚、取組は14日現在でまだ120万枚の高水準。まずは、買い玉整理が優先される局面といえる。

国内市場

 東京トウモロコシ期先は、13日の3万0300円まで上昇して、3万円台を突破したが、利食い売りに2万7000円台まで下落した。東京市場は、早めに買い玉を手仕舞う動きが続くものと見られ、当面は弱基調が継続しよう。

ゴム

天然ゴム生産3カ国は輸出削減に合意

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8/17 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり60~110トン台。週末現在、原料は77.00バーツ、オファーは9月積280.00セント(円換算約234.20円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は7月31日現在、前旬比961トン減の9308トン。入庫量219トンに対し出庫量は1180トン。

展開予想

 東京ゴム市場は、安値更新から一転し急反発。週初には、上海ゴム市場の急落により210円、直近の安値を次々と割れ一時205.6円の安値を付けた。その後、閑散相場のなか210円へ向けてジリジリと戻し、週後半には、ゴム生産主要三ヶ国によるゴムの輸出制限の合意や、円安・他商品高をきっかけに反発を強めると、テクニカル買いを誘発しCBを連発させて急騰し、一気に220円を回復する展開となった。
 ゴム価格が下げ止まらないなか、当業者による債務不履行が発生することも懸念され始め、タイ・インドネシア・マレーシアのゴム生産主要三ヶ国は、一層の価格下落を防止する目的で、ゴムの輸出を30万トン削減することで合意したと発表。罫線上は、安値更新後に急反発を見せているが、233.8円、238.4円の直近の戻り高値を前に戻り売り圧力が強まりそうだ。鞘は、納会に向けた玉整理の動きによって拡大したが、週後半には再び縮小。但し、受渡期限切れの在庫が存在することを考慮すれば、再び拡大に向かうであろう。

○商品デリバティブ取引は最初に委託者証拠金等の預託が必要で、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり100,000円です。また、委託者証拠金は相場変動や日数の経過により追加預託が必要になることがあり、その額は商品や相場の変動によって異なります。○商品デリバティブ取引は相場の変動によって損失が生ずることがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金の約10倍から40倍と著しく大きいため、損失額は預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。○商品デリバティブ取引は委託手数料がかかり、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり21,210円(往復)です。手数料額は相場変動により増減する場合があります。

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