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週間相場分析2012年05月28日号

金ETFの保有残高が減少

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5/25 15:30現在

海外情勢

 世界最大の金ETF"SPDR Gold Shares"の保有残高は24日時点で1270.26トン。同保有残高は、2月29日(※ニューヨーク金価格が直近の高値となる1800ドル間近まで上昇)~3月19日の間、1293.27トンで推移した後、5月16日の1276.60トンまで漸減、18日に1282.94トンまで回復した。しかし、22日に、欧州債務不安とそれに伴うユーロ安・ドル高進行が嫌気され、1265.43トンまで急減していた。     

内部要因

 ニューヨーク金市場におけるファンド筋のネット買い玉は15日時点で13万8917枚、前週比1万2538枚減。取組高は15日時点42万枚台、23日時点44万枚台。東京市場の取組高は13万枚台。カテゴリー別(17日⇒24日)では、当業者は売り玉1400枚減・買い玉5600枚減、非当業者は売り玉8000枚減・買い玉3800枚減。    

総合分析

 ニューヨーク金価格、東京金価格ともに、戻してもアヤ戻りの域を出ない状況。目ぼしい強材料が見当たらないこともあり、"ギリシャのユーロ離脱"が取り沙汰されるほど深刻化している欧州債務問題と、それに伴うユーロ安・ドル高進行、更には、円高に対する警戒感が引き続き金価格を圧迫する公算が大きい。内外ともに2月の高値から15%近く水準を下げていることから、割安感は強いといえそうだが、そうした値頃感だけで安易に手を出すのは早計。              

白金

ギリシャ問題メドつけば反発だが...

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5/25 15:30現在

海外情勢

 弱材料の筆頭は欧州債務不安の行方が不透明なことだ。仮にギリシャがユーロ脱出を選択すると下値の目安はなくなる。市場における不安が拭えないのは、ギリシャ再選挙の結果が出ても、なお、新政権の政策選択の行方が明確にならないと方向が見えないからだ。過去のJM社5~10月価格予想で現実の相場が予想の下限を下回ったケースでは、大きくカイリした例がある。2011年はJM社下限1750ドルに対し1440ドル(310ドル下)、2008年は1775ドルに対し781.8ドル(1013.2ドル下)であり、2008年はリーマン・ショック絡みで特殊な状況だが、今回は下限予想を下回ったとはいえ、その幅は100ドル未満だ。  

内部要因

 玉整理が一巡したかどうか、引き続きファンドの動向を見届ける必要がありそうだ。実際に実需は大幅に下げると現物市場で手当てしている模様だが、NY市場で際立った買いの動きは認められない。米景気動向と他商品の動きを見ながらの動きであり、東京市場の非当業者は買い越しているが、損失が拡大しているため投げ残りの圧迫を受け止められるかどうかがポイントになる。  

総合分析

 

 JM社の2011年世界白金需給予想は供給過多とし、2012年も供給過多が続くと見込んでいる。解説内容では自動車向け触媒需要の健在や、宝飾需要の好調が指摘されている。2次回収が増えたのは、価格が高騰したためであり、現在、高値から大幅に下げていることから推して、2次回収量が抑えられる余地があろう。ファンダメンタルズは悪くなさそうで、欧州債務不安が後退すると反発すると見るべきだ。しかし、その時期を見極めるのが難しい。     

原油

90ドル割れが示す基調の弱さ

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5/25 15:30現在

海外情勢

 NY原油価格が90ドルを割るなど下げ基調にある。そうなると弱材料が相次いで出てくるから不思議である。そして一層、市場はネガティブになる。これに拍車をかけるのがプログラム売買の一定価格ゾーンへの注文集中という習性だ。予想外の下げを演じるのはプログラム売買を動かすアルゴリズムの共通化である。ただ、CRB指数は昨年12月の安値を下回り、下げ過ぎのシグナルが点滅している。なお、①欧州債務不安が拭えない、②イランが核開発検証の枠内合意に応じている...など、予測のつかないギリシャ政権の行方と、イランと先進国との対立の構図が不透明になり、ホルムズ海峡封鎖懸念も材料としての鮮度が落ちている状況で、価格抑制力が強い状態。この結果、原油価格の下値不安は解消しない。  

内部要因

 市場外部要因としての欧州債務不安、需給要因としての供給不安と需要動向、そして人気面での投機資金の行方。以上の3つが方向性を決める要素であり、その動向に注目しつつ、ファンドはNY市場でネットロングを維持しているが、手仕舞いしたあと、様子をみて手は出さない。東京市場も同様だ。依然として下値警戒は根強いが、突っ込んでも買う意識が高まらないのは、欧州債務不安の見通しが立たないためだ。  

総合分析

 ギリシャ債務危機が想定外の悪い方向へ向かうと世界同時株安、商品全面安のパニック状態を迎える可能性があるだけに、底入れ⇒反発という期待感を持てない状況が続いている。景気に左右されるだけに、他商品が戻しても追随するのは最後となりそうだ。それ以前に、下値を確かめる過程を経なければ弱気を返上できまい。短期的には米国内原油在庫動向にも注目すべき。  

コーン

シカゴ安と円高の圧迫受けやすい

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5/25 15:30現在

海外市場

 シカゴトウモロコシ期近は、小麦急騰に連動する格好で21日に6.4450ドルまで反発したものの、22日に36セントもの急落を演じて再び6ドル割れ、24日には5.7675ドルまで沈んだ。背景は、①米国におけるトウモロコシの作付作業がほぼ一巡、目下、新穀の生育に問題がない、②2012年の中国のトウモロコシ生産は豊作が見込まれているのと、畜産業者の採算が悪化し当面大量輸入は見込めない・・・などで、加えて、ギリシャのEU離脱が取り沙汰されている影響で、国際商品全般がダウントレンドにあるからだ。小麦相場の急騰を招いたロシアや黒海沿岸諸国の干ばつはまだ予断は許されないものの、ロシアの降雨が過熱相場に文字通り水を差した格好だ。シカゴトウモロコシ期近のチャートを見ると、上値も下値も切り下げの線型を描いており、新穀限月との逆ザヤ幅を縮小している。相場の流れを無視して買う向きは少なく、目先は5.50ドルを目指す動きが予想される。それでも、米中西部の天候次第で流れが変わることもあり、注意が必要だ。  

国内市場

 東京トウモロコシ期先は21日に2万3030円まで価格を回復したが、シカゴ急落に連動する動きを見せた。ギリシャ危機は国際商品価格を押し下げる要因であるとともに円高要因であり、心理的にも買いにくい局面で、現実的には利食の買い戻しで上昇したところを待って売りたいところだ。  

ゴム

タイ・ゴム協会の計画で下げ止まるのか

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5/25 15:30現在

ファンダメンタルズ

【産地】主要セントラルマーケットにおける集荷量は一日当たり40~330トン台。週末現在、原料は103.30バーツ、オファーは6月積375.00セント(円換算約310.70円)で取引されている。
【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫は5月10日現在、前旬比435トン増の15198トン。入庫量1395トンに対し出庫量は960トン。
【前検】5月度のゴム品質検査請求(後期)は新規152枚(760トン)、再検422枚(2110トン)で、合計574枚(2870トン)。前期分40枚(200トン)と合わせ計614枚(3070トン)。

展開予想

 東京ゴム市場は、280円を一時的に回復も、再び下落し安値割れ。週初には、タイのゴム協会がTOCOMで1万トンの現受けを行う計画を発表したことから期近・中を中心に急騰し、先限価格でも280円を回復。しかし、他商品・株式市場の下げを背景にファンドを中心とした売りに下押され、上海市場の下げにも連動しながら反落。その後も、売り圧力が勝るなか、直近安値及び260円を割れ、一時259.1円の安値を付ける展開となった。
 タイのゴム協会による上述の計画は、現受け後にタイへ輸入し、産地のタイトな需給環境を改善することが目的とされているが、相場が急落する状況下で価格を下支えする意向もあろう。もっとも、ここにきて荷の出回りが急激に回復していることから、これを機に手持ち在庫を手放す動きが見られており、現受け計画の意図は明確ではない。鞘は、上述の発表によって期近・中を中心に急激に買いが集まり逆鞘化したが、非当業者のパニック的な買い戻しの様相も強く、その計画の実効性が示されなければ、再び鞘が順鞘へと向かう可能性があろう。

○商品デリバティブ取引は最初に委託者証拠金等の預託が必要で、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり150,000円です。また、委託者証拠金は相場変動や日数の経過により追加預託が必要になることがあり、その額は商品や相場の変動によって異なります。○商品デリバティブ取引は相場の変動によって損失が生ずることがあります。また、実際の取引金額は委託者証拠金の約10倍から40倍と著しく大きいため、損失額は預託している委託者証拠金の額を上回ることがあります。○商品デリバティブ取引は委託手数料がかかり、その額は商品によって異なりますが、最高額は1枚あたり21,210円(往復)です。手数料額は相場変動により増減する場合があります。

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